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【物流プロジェクトマネージメント】 タスクを徹底的に抽出しよう

物流のプロジェクトマネージャーになったらまずは何をするか。

何は無くともまずはタスクの抽出からスタートすべき。

■なぜタスク抽出からスタートするか
物流において、プロジェクトマネージャーをおく必要がある場合というのはほぼ
 『 何からやればいいか、どこまでやればいいか、全くわからないほど漠然としている 』
状況におかれている事がほとんど。

物流におけるPMが必要な状況というのは、作業委託先の変更や大幅な業務仕様変更などであるが
そのような場合は影響範囲が多岐に渡る。

物流作業は当然として、先方のシステム、既存業者、資材関係、導入するシステム関係、現場のマテハン導入・・・
一つの物流業務を立ち上げる為には多くの関係者と様々な調整が必要となる。

これらを漏れなく矛盾無く進めていく事がPMの役割の本質である。

そして、これらについては、頭の中で進めていくには無理がある。
一つの物流センター立上げに際して、影響範囲が複数の枝にわかれ、その枝からもさらに複数に分かれる。
それらを全て頭の中で系統立てて整理するのは不可能である。

不可能であるから、きちんとタスクを紙に落とし、整理する事が必要になる。

この工程を飛ばして具体的な仕様設計の打ちあわせから入ると
仕様設計に漏れが発生したり、一つの仕様が他の業務に影響したりと一歩進んで三歩下がる状況に陥る。
これを防ぐ為に、最初にタスクの洗い出しとタスクの関係を明確にしてから具体的な仕様策定に入る必要がある。


ちなみに、立上げ直後に失敗するケースの殆どはこの段階で既に間違いを起こしているのだが
これについてはまた別の機械に述べる事にする。



■どうやってタスク抽出をするか

タスクの抽出には様々な方法がある。
一部を紹介しようと思う。

・考え方
 MECEの概念でタスクを抽出する
  MECEとは、ある一つのテーマにおいて
   『 漏れなく重なり無く 』
  関連事項を抽出する事。

  タスク抽出の時には呪文のごとく
   『 これはMECEになっているか?ほんとになっているか? 』
  を唱えながら作業を進める事をお勧めする。

・手法
 1 マインドマップ
   一つの物事に対して、それから派生する物事を枝にして書き足していく手法
   大きなテーマからスタートして派生した子テーマをさらに細分化していく。
   この手法をとると漏れを極力無くす事ができる。
   また、関連する子テーマを結びつける事も用意なので頭の中の整理に役立つ

 2 KJ法
   付箋にタスクを書き出し、複数人で持ち寄り分類しながらホワイトボードなどに貼りだし
   結果的に一つのリストにするやり方。
   各人がマインドマップを用いて抽出したテーマを持ち寄りさらに漏れを無くすようにする事が望ましい

 3 なぜなぜ分析
   一つの問題について、なぜそれが起こったかを5階層まで掘り下げて問題の本質をあぶりだす手法。
   課題解決の為のプロジェクトでは必須である。

タスク抽出の手法は他にもいくつもあるが、物流のように影響範囲が漠然とした状態の抽出は
上記の手法が適していると思われる。



■タスク抽出を行う時の注意事項
ここで注意しなければならないのは
やはり、MECEである事。

そして、タスク抽出を1度でやめないこと。
タスクの見直しは最低でも週に1度。
さらに、何かの節目の際(仕様ができた、データ項目がFIXしたなど)には
再度一からタスク抽出をする事で円滑なプロジェクトマネージメントになる。

さらに、大きな壁にぶつかった時、
全体のタスク抽出を行う事を強く勧める。
その壁にぶつかった要因や打開策が見つかる可能性もある。
そして、壁に隠れて気がつかなかった別の大きな壁を発見し小さなうちにつぶす事も可能だ。

PMはタスクを抽出し、つぶし、再度抽出し・・・・の繰り返しである。



何からやればいいかわからない時はもちろん、行き詰ったとき、困難にぶつかったとき、なんとなく不安なとき
そんな時に行うのがタスク抽出なのである。



また、タスクを抽出して整理したらリスト化するのだがリスト化については別の機会に紹介する。