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転職において物流企業が求めている人材について

物流業界に転職しようとしている人の参考になれば幸い。

1 マネージメントスキル
 物流の仕事はとにかく『管理』が重要。
 それは、営業だろうが現場だろうが関係ない、経理も総務も同じ。
 社員という立場の場合、『物流の現場で直接手を使う』という事が少ないからだ。
 営業は現場がちゃんと回っているか管理が必要
 現場の社員は働いている方々が働きやすく生産性があがるように常に管理が必要
 どこの部門においても実際の仕事は他の人がやっている為、殆どが管理業務になる。

 末端の社員でも当然同じ事であり、物流業界の社員は必然的に管理スキル『マネージメントスキル』が必要となる。

2 物流以外の分野での深い知見
 元々物流業界にいて、エグゼクティブ転職を考えている場合は別であるが
 全くの畑違いの業界から転職を考えている場合。
 元の業界の造詣が深ければ深いほど歓迎される。

 どの業界でもいいわけではないが、『社会的に貢献度が無い業界以外』は問題ないと思われる。

 例えば私のようなIT業界からの転職の場合
 IT化が猛烈な速度で進んでいる物流業界において重宝される事間違いない。
 HPデザインなどシステムに関係が無い職種でさえそのプロジェクトマネージメントスキルは有用である。
 
 小売や美容業界、食品メーカーなどなど。
 どの業界でも知見が深ければ歓迎される可能性は高い。

 物流のアウトソーシング化は業界に限らず広がっている。
 物流に関する機能子会社である場合を除いて、3PLを進めている企業であれば
 業界知識は営業面で役立つので歓迎される可能性は高いだろう。

3 勤勉な人間
 日進月歩で技術革新が起こる物流業界。
 半年前の情報も信憑性が無くなる状況。
 日々情報収集を行い、自らのスキルを高める努力がないと生き残る事はできないだろう。
 
 転職で入社する人にはこの点を求める企業も多いと思う。

 人から教わる知識だけで日々の業務をこなすのでは、とても戦力にならない。
 自発的に学ぶ人間を採用する必要がこの業界にはある。


4 ロジカルな人間
 何か課題に対しての対処を感覚で進めようとするのは、非常に危険が業界である。

 

logical-logistics.hatenablog.com

 

 
 きちんと系統立てて物事を考え進める人が求められる。


5 『話せる』人間
 これは単純プレゼンがきちんとできる人。
 業界ではこういった人材は乏しい。
 
 プレゼン経験が豊富であれば武器になる。

以上は物流業界に限った事ではないだろうが、特に物流業界では求められるので
物流業界の転職に興味がある人は参考にして頂ければ幸いである。

作業前と作業中のKKDは『悪』であるが、作業完了後の『感じ』だけは大事にしたい



KKDという言葉がある。
勘 と 経験 と 度胸 という何とも不確定な要素に成り立つ仕事の進め方をしているときに使われる。

 勘  ・・ これはこうだから、こうだろう という思い込み
 経験 ・・ 今までこうだったから、こうだろう という思考停止の流れ作業
 度胸 ・・ これはこれでいいだろう! という根拠も何も無い運任せの仕事の仕方

はっきりいうと、これらは全て撲滅すべき『悪』である。
が、計算の上に成り立つKKDの場合は全く別なのであるが、それは別の機会に紹介しよう。

KKDに共通するのは『感覚』『感じ』である。
どこからくるかわからない人間の第六感である。

ロジスティクスにおいて、第六感は不要である。
影響範囲が多岐に渡る為、いきあたりばったりで作業を進められたらどんな影響があるかわからない。
計算された仕様以外の事はすべきではない。

極端に言うと、作業前、作業中の感覚や感じなどは捨ててしまったらいい。

感じにとらわれず、仕様どおりに作業を行い、仕様からそれた事象については管理者へ報告し
管理者が影響範囲を考え決定を下す。
これが大事だ。


感覚や感じは捨ててしまえ、といったが
作業完了後の感覚や感じは大事にした方がいい。

いい仕事とは、ミスが無く、スムーズに時間通りに完了する仕事の事で
いい仕事というのは、作業完了後にきわめて『いい感じ』になるのである。

使った器具は綺麗に整理され、机や椅子も整列している。
ごみなど無く、あまり資材も綺麗、もしくは計算どおりに全て使い切っている状態。
作業者も頭がすっきりしていて達成感と高揚感がある状態。

場も人も清清しい状態。
これが『いい感じ』である。

完了後にこのような状態になった仕事は、かなりの確率でいい仕事である。

いい感じで終えた仕事にミスが0か?と問われれば0かもしれないし0ではないとは言い切れないが
いやな感じで終えた仕事にミスが0か?と問いあわれれば、100%ミスがある。と言い切れる

これは必ずだ。
理屈ではない、必ずそうなっている。

だから、作業完了後の『感覚』を大事にし、一つ一つの作業ごとに『感覚』を振り返って見る事が重要である。

【物流プロジェクトマネージメント】 抽出したタスクを管理しよう

 

物流プロジェクトマネージメントで最初にやる事は徹底的なタスクの抽出である。

 

logical-logistics.hatenablog.com

 
この記事で紹介したように徹底的にタスクを抽出したら、タスクの管理が必要である。

■タスク管理が必要な理由
タスクを抽出し終えて終了、というわけではない。

単純の現状把握を『自分の中だけで』終えただけだ。

これらのタスクはプロジェクトの成功に向けたステップなのだから、
一つ一つ消化する必要がある。

さらに、物流プロジェクトは多くの人間が複雑にからみあい進めていくものであるから
自分以外の人間にもわかりやすいものでなければならない。

ただタスクを羅列しただけでは、完了も未完了もわからず
またタスクの順番もすぐには見えてこない。
共有すべきプロジェクトメンバーも暗中模索となってしまい、
いきあたりばったりで目の前のタスク消化作業状態に陥ってしまい
プロジェクトの遅延、さらにはプロジェクトの失敗につながってしまう。

このような状態にならない為にプロジェクト管理が必要なのである。

■タスクの管理の仕方

タスク管理の仕方をインターネットで検索すると様々ある。
どれがベストかはプロジェクト、メンバーの性質、プロジェクトマネージャーがやりやすい方法等の観点で
選定して欲しい。

ここでは一例を紹介するので参考にして頂きたい。

管理方法としてはリストにする事が一般的でわかりやすい。
抽出したタスクをリストまで作りこむ手順に沿って説明する。
ただしこの手順は多少前後してもかわない。

ポイントとしては、極力シンプルにすること。
例えば、担当者の欄についてはよっぽどの個人技が必要な場合を除いては「氏名」ではなく「部署名」にする事や
あまりに細かな分類わけ、(例えば入庫予定、入庫受け入れ、搬入・・・などは『入庫』にまとめるなど)については
今後のメンテナンスが困難になる為避けた方がいい。

プロジェクト初期の段階では、時間もありモチベーションもタスク管理に集中するので細かくなりがちであるが
プロジェクトが進むと解決すべき課題が山積しタスク管理の時間が取れなくなり、タスク管理という
所謂「管理業務」に集中する事が難しくなる為、管理については極力シンプルに頻繁に更新し配信できるようにしておく事が重要である。


1 分類わけ
 抽出したタスクを分類分けする。

 前の記事で例にあげた抽出方法

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 マインドマップKJ法などで抽出時点で既に分類になっている場合、これが参考になる。
 ただし、分類の分類に少し検討がいる。
 例えば
  物流作業で分類 ・・ 入庫、ピッキング、梱包、配送、在庫管理・・
  立上げ分担で分類 ・・ 現場、システム、営業・・・
  時期で分類 ・・ 現状調査、仕様設計、開発準備、現場準備、作業スタート・・・
 など分類を決めるにも複数の軸がある。

 私の場合は
  物流作業で大枠分類
  その中で立上げ分担で中分類
  大枠分類を時期で並べる
 このような方針で管理リストを作成します。

 マインドマップ形式でタスク抽出した場合は、枝が伸びている項目は分類項目に、枝が出ていない最終項目はタスクに
 KJ方は分類とタスクになる付箋紙をあらかじめ分類する。
 という前準備を行ってからリストに落とし込むと効率的である。

 この段階で新たなタスクが出てくる事がある。
 徹底的に行ったはずのタスク抽出にも漏れがある事がわかって少し愕然とするが、
 これは当然な事なので少し自分を戒める程度で先に進んで欲しい。
 整理したら隠れた物が出てくる、というのは当たり前のことだからだ。
 
2 詳細追記
 分類わけしたタスクを一度見てみてほしい。

 『自分だけ』がわかる言葉になっていないだろうか。
 また、全体を見ているからこそわかる書き方になっていないだろうか。

 タスク管理表は、誰でもわかる最低限度の言葉で書かなければならない。

 そうしないと『何を書いているかわからない』という理由でメンバーが使わなくなる。

 自分自身でも『何書いているかわからない』という事態に陥る可能性もある。
 詳細はシンプルにわかりやすく追加しておいたほうがいい。



3 担当付け

担当は特定人物しかできない事でなければ組織で記載した方が更新の手間が省ける。

この担当の位置づけは
 タスク遂行の責任者
 関係がある部門全て
の二通りの決め方がある。

プロジェクトメンバーへの認識と責任者の明確化の意味から
関係部門とその中で責任者のマーキングと両方明示しておいた方がいい。

なお、担当付けをするとプロジェクトマネージャーは責任移譲した気持ちになってしまいがちだが
プロジェクトの遂行責任は最終的にはプロジェクトマネージャーになる為、任せっぱなしにならず
遂行管理を責任を持って管理する事に注意したい。


4 期限設定

立上げ時期から逆算して期限を設定していく。

まずは、理想の期限設定を行い関係者から期限までの完遂が困難であるとの意見が出た場合は
影響範囲を確認し打開策を検討する必要がある。

間違っても関係者からの意見だけで安易に期限変更を行わない事が重要である。

どうしても困難な場合は早めに納期再設定を行うなどプロジェクトの見直しを行う必要がある。

期限設定でもう一つ重要な事は

 タスクのつながり 
 クリティカルパス

である。


タスクのつながりは、『前のタスクが完了しないとスタートできないタスク』である
 見積もりを取らないと購入稟議があげられない
 仕様設計しないと開発スタートできない
 ラックを組まないと棚入れできない
などである。

前工程のタスクの遅延が全体に影響を及ぼす為、後工程のタスクがある場合は特に注意が必要である。


クリティカルパスはタスクのつながりで最長のつながりを組み合わせた時に
プロジェクトが最短でどのくらいの期間がかかるかを算出したものである。

クリティカルパスの変動は納期に影響するので特に注意が必要となる。


5 進捗管理

進捗管理を行うエリアを追加することも重要である。

進捗管理は、
 完了 か ブランク
の2通りであとは、完了日ぐらいで十分である。

タスク一項目ごとに『○%完了』のような進捗率を管理するのを見かけるが
タスク一項目で細かな進捗管理は、更新にわずらわしいだけでなく、主観が入るのでかえってメンバーを惑わせる。

進捗管理は、完了か否か、だけで十分である。

進捗率の管理に関して言えば、ある程度のタスクのまとまりで算出するのはよい事だと思う。
それについては後の項目で説明する。


6 便利なツール
タスク管理には、MSProjectという便利なツールがあるが、機能がリッチすぎて使いこなせる人ならいいが
管理者もメンバーもそこまでのITリテラシーがない場合はエクセルの簡単なリストで十分である。

物流プロジェクトであれば、エクセルをベースにしたリストの方が結果的に使いやすいのでこちらを使ったほうがいいと思う。

あくまでシンプルにリストを作り、更新しやすく、メンバーが理解しやすい管理表を目標にすべきである。


■定期的なメンテナンス
リストを作成したら終了、ではなく
プロジェクトの進行を行う都度、リストの更新が必要である。

完了
スケジュールの変更
担当者変更
新たなタスクの追加

などである。



■完了タスクをモチベーションに

 現在 ○個消化 / ●個中  完了率 △%
のように、消化状況がわかるようにしておけばモチベーションにもつながる。

小さなことだが、いい影響しかないので実践してもらいたい。


以上がタスク管理の方法である。

ITほど複雑に絡み合うタスク管理が必要ではないので、シンプルにし更新しやすく誰でもわかりやすい管理表にして
メンバー全員で状況が把握できるようにする事がプロジェクトマネージャーは肝に銘じて欲しい。

【物流プロジェクトマネージメント】 タスクを徹底的に抽出しよう

物流のプロジェクトマネージャーになったらまずは何をするか。

何は無くともまずはタスクの抽出からスタートすべき。

■なぜタスク抽出からスタートするか
物流において、プロジェクトマネージャーをおく必要がある場合というのはほぼ
 『 何からやればいいか、どこまでやればいいか、全くわからないほど漠然としている 』
状況におかれている事がほとんど。

物流におけるPMが必要な状況というのは、作業委託先の変更や大幅な業務仕様変更などであるが
そのような場合は影響範囲が多岐に渡る。

物流作業は当然として、先方のシステム、既存業者、資材関係、導入するシステム関係、現場のマテハン導入・・・
一つの物流業務を立ち上げる為には多くの関係者と様々な調整が必要となる。

これらを漏れなく矛盾無く進めていく事がPMの役割の本質である。

そして、これらについては、頭の中で進めていくには無理がある。
一つの物流センター立上げに際して、影響範囲が複数の枝にわかれ、その枝からもさらに複数に分かれる。
それらを全て頭の中で系統立てて整理するのは不可能である。

不可能であるから、きちんとタスクを紙に落とし、整理する事が必要になる。

この工程を飛ばして具体的な仕様設計の打ちあわせから入ると
仕様設計に漏れが発生したり、一つの仕様が他の業務に影響したりと一歩進んで三歩下がる状況に陥る。
これを防ぐ為に、最初にタスクの洗い出しとタスクの関係を明確にしてから具体的な仕様策定に入る必要がある。


ちなみに、立上げ直後に失敗するケースの殆どはこの段階で既に間違いを起こしているのだが
これについてはまた別の機械に述べる事にする。



■どうやってタスク抽出をするか

タスクの抽出には様々な方法がある。
一部を紹介しようと思う。

・考え方
 MECEの概念でタスクを抽出する
  MECEとは、ある一つのテーマにおいて
   『 漏れなく重なり無く 』
  関連事項を抽出する事。

  タスク抽出の時には呪文のごとく
   『 これはMECEになっているか?ほんとになっているか? 』
  を唱えながら作業を進める事をお勧めする。

・手法
 1 マインドマップ
   一つの物事に対して、それから派生する物事を枝にして書き足していく手法
   大きなテーマからスタートして派生した子テーマをさらに細分化していく。
   この手法をとると漏れを極力無くす事ができる。
   また、関連する子テーマを結びつける事も用意なので頭の中の整理に役立つ

 2 KJ法
   付箋にタスクを書き出し、複数人で持ち寄り分類しながらホワイトボードなどに貼りだし
   結果的に一つのリストにするやり方。
   各人がマインドマップを用いて抽出したテーマを持ち寄りさらに漏れを無くすようにする事が望ましい

 3 なぜなぜ分析
   一つの問題について、なぜそれが起こったかを5階層まで掘り下げて問題の本質をあぶりだす手法。
   課題解決の為のプロジェクトでは必須である。

タスク抽出の手法は他にもいくつもあるが、物流のように影響範囲が漠然とした状態の抽出は
上記の手法が適していると思われる。



■タスク抽出を行う時の注意事項
ここで注意しなければならないのは
やはり、MECEである事。

そして、タスク抽出を1度でやめないこと。
タスクの見直しは最低でも週に1度。
さらに、何かの節目の際(仕様ができた、データ項目がFIXしたなど)には
再度一からタスク抽出をする事で円滑なプロジェクトマネージメントになる。

さらに、大きな壁にぶつかった時、
全体のタスク抽出を行う事を強く勧める。
その壁にぶつかった要因や打開策が見つかる可能性もある。
そして、壁に隠れて気がつかなかった別の大きな壁を発見し小さなうちにつぶす事も可能だ。

PMはタスクを抽出し、つぶし、再度抽出し・・・・の繰り返しである。



何からやればいいかわからない時はもちろん、行き詰ったとき、困難にぶつかったとき、なんとなく不安なとき
そんな時に行うのがタスク抽出なのである。



また、タスクを抽出して整理したらリスト化するのだがリスト化については別の機会に紹介する。

まずは 本を読み展示会やセミナーに行け。話しはそれから

どこの業界でも同じことだと思うが、
自社内にある情報や、自分の経験だけでこれからの社会は生きてはいけない。

外部からの刺激がなく、自社の経験だけで仕事をやっている人
ここ数年延命されているだけで、実質的にはもう死んでいます。

最初に言っておきますが、『私はそんな事無い、ちゃんとニュースみてるから』
と、TVと新聞だけでよしとしている人。同じです。
『おまえはもう死んでいる』

しかし、救いがあるのはこの『死』は生き返ることが可能という事。
茨の道だが敗者復活の道はある。

物流業界の敗者復活の道、
それが、タイトルにある

1 本を読むこと
2 展示会に行きいろんなソリューションを見る事
3 セミナーを聴講し色々な考え方を吸収する事

おおざっぱにはこの3つ。
さらに、この3つを基礎として発揮させる為に重要な事もあるが、それはまた別の話。

1 本を読むこと
読みなさい。
手当たり次第に読みなさい。

物流に関する書籍はたくさん読みなさい。
 最近のトレンド本
  今なら、EC、Amazon、ドライバー不足などに関する本
 物流全体の解体新書的な本
  物流とはそもそも何か、全体最適の進めかた、などに関する本
 物流機能ごとの本
  国際物流、構内作業、輸配送、在庫管理、物流システムに関する本

そして、少しだけ視点をずらした本も読む
 IT関係
  基礎知識、データベース、AIなど
 ロボット系
  機械、AI、管理など
 生産管理
  IE、ジャストインタイム、セル生産など
 
生産系の本も必読
 トヨタ方式
 ゴールのようなもの

物流はチーム仕事、チームマネージメント関係も必要
 マネージャーの心得のような本
 チームワークを上げるハウツー
 
流通系、業界別の本も読んだらいい


簡単にカテゴリわけをすると以上のようなものになる。

何冊か読んでみるとわかると思うが、1冊の中で使える情報は数ページ。
その他のページは将来必要になる知識だから項目だけ頭の片隅に入れてしまっておくようにする。

また、物流は特に読むべき書籍は多岐に渡ると感じる。
1冊ずつ丁寧に読んでいては時間がなくなるので、速読技術が必要。絶対必要となる。 

そんなに広い分野が必要か?という方に。
 トヨタカンバン方式は、物流改善に関するアイデアが詰まっている事に気付いているか?
 オムニチャネルは物流が支えないと実現しない、という事に気付いているか?
 Amazonが同時注文でなぜ複数梱包、しかも中身がスカスカ状態なのかの理由が言えるか?
物流とは直接関係が無い分野でも重要な情報が詰まっている事が想像できると思う。


2 展示会に行きいろんなソリューションを見る事

展示会は、未発表のソリューションが多い。
そもそも『こんなのできたらいいな』レベルでも出展されているソリューションがある。
しかしながら、有用なソリューションであれば、数年後には実現される傾向がある。

展示会は、少し先の未来の物流業界の姿の一部を見る事ができる場なのである。

これを、映像や紙の情報だけで網羅しようとすると、実感がまるでわかない。
そもそもそが『まだ実現されていないソリューション』であるし、必要かどうかもその時点ではわからないものも多い
ふわふわした印象しかなく、ドラえもんの秘密道具と対して変わらない。

だが、それを間近で実機を見る事でより明確なビジョンとして認識することができる。
マテハン企業が見せる新しい機器がIT企業がデモする新感覚のシステムが
その時は「使う場面無いな」と思っても市場が追いついてきて、
 『あの時見たあれ、使えるじゃん』
となるのである。

パワードスーツや自動走行のパレット台車、AI配車など、過去に人知れずこっそり展示されていたが
最近はかなり多くのソリューションがでている。

新しい技術は、いち早く情報手に入れたほうが有利になる。

その為に、展示会に行く必要がある。


3 セミナーを聴講し色々な考え方を吸収する事

成功自慢と新商品の宣伝。
などとセミナーをとらえていないだろうか?

ある意味正しい。

参加料無料のセミナーなどは、つきつめると結局それが目的だ。

この商品を入れた企業が成功したよ、だからみんな買って。

これがセミナー開催側の目的だ。

これを割り切って認識しておけば、何も怖くない。
販促という側面を切り取って残ったのが有用な情報になるからだ。

また、このようなセミナーは何より刺激になる。
セミナーを聞いて、よし!負けてられない! という気持ち。

一企業の一機能で終わってたまるか!
私は、このように会社にとらわれずにビジネスをしよう!という気持ちになった。

もちろん、セミナー内容も有用だ。
情報はあって困る事は無いし、即自分に活かせることもある。

全く関係の無い分野にいくことは無駄であるが、少しでも参考になりそうなら行くべきだ。


全ての基本、最初の一歩について記載した。
行き詰っている人、これから物流に携わる人にとって参考になれば幸いだ。

これからくる物流のAI化のために

WMSやらが出てきて物流がIT化されていく!
と業界がザワザワしはじめたのがもう20年くらい前。

作業機械をITでつなげ集中的に管理する。
時間、作業数量などはデータ化され短期、長期的な統計情報から
さらなる改善のための施策を練る。

昔ならばパソコンの前に座ってなにやら作業する、
こんな作業は物流業界では『仕事してない』『手を動かせ』みたいに見られていたのがうそのよう。

IT化が進む物流業界の次の展開は当然
 AI化
でしょう。

これは、
 これまでの作業パターンを分析
 今回の作業仕様に照らし合わせ
 一番早く、安全な作業手順を導き出す。
 そして、各種センサーを使って自分で作業を進めていく。
というような方向性の進化。

物流にIT化の波が来たとき以上の衝撃でAI化が進んでいく事が予想されます。

なぜなら、、、、

IT化は作業のキャパシティーを広げた、いわば大規模案件を効率よく進める事に役立った。
AI化は規模の大小を問わず作業をする人から機械へ転換していく。
その為、IT化の適応企業は比較的大きな物流業社なのに対してAI化は中小も含まれる。
それゆえ、AI導入のコストさえ下がれば爆発的に普及し、導入企業と未導入企業では
品質、コスト両面において開きが出てしまう。

乗り遅れは即破滅につながるのがAI化の波だ。

では、AI化の波に乗り遅れないためにはどうすればよいか。

それは大きくわけて二つある。

1つめ
世の中の動向をみること。
必ずどこかで導入コストが劇的におちる。
思い出して欲しい、10年前までWMSは導入できるのは一部の大きな物流会社に限られていた。
今では、たとえ個人のEC事業者であっても導入が可能なくらいにコストが下がり手軽になってきている。
AIも同じ事が起こる可能性は決して低くない。

また、導入助成金などが投入される可能性もある。
物流業界を発端にした全体的な人手不足。
数年前から言われ続けていた少子高齢化による労働力不足の懸念が物流業界から具現化しただけだが
深刻な問題として誰もが知る事になった。

さらに、EC出荷の激増による宅配個数の増加。

人を増やすか、効率化するか、の打開策しか残っていないのが今の社会の状況である。

この事から、AI化導入による物流の改善については助成金が支給される可能性が無いわけではない。

以上の事により世の中の動向をしっかり見極める事が重要になる


2つめ
AIを導入すれば全てハッピーになる、と思ってはいまいか?
導入直後のAIは生まれたての赤ん坊と同じ。
一人前に仕事をする為には、学習が必要なのである。

学習する為には、これまでの作業データが必要になる。

AIを導入する、と決定してから作業データを集めたのでは情報が少ない為に遅すぎる

AI導入するかどうかはまだわからないにしても、今から作業データを収集して備える事はできる。

物流ABCを使った作業データを保持して備える。



現実的にAI化はまだ先だ。
ただし、先とは言え10年も先という可能性は低い
遅くとも5年のうちには今のWMSの普及率ぐらいは一般化するだろう。

この波に乗らないと即店じまいとなる。
逆に考えると飛躍のチャンスともなる。

目前に迫った転換期に十分な備えをしチャンスをものにしてもらいたい。

GW対策にも 忘れる・抜ける・間違う のトラブルに共通する信じる心の危うさ

大型連休の前後はトラブル発生リスクが上昇するのは物流業界に限った事ではない。

 

なぜトラブルが発生するのか?

連休前後に関わらず、その原因には根本的な人の意識が関わっている。

 

『 人を信じる心 』

ここにまずはトラブルの原因が隠されている。

 

リスク対策としてよくある話

「 あの人と綿密に打ちあわせしてこう指示を出した 」

「 指示書にいつもより細かくこう書いた 」

「 カンバンにこう書いて掲出した 」

などなど、色々な対策があり実践されていると思う。

 

間違いではないが、これらは一つ大事な前提条件がある。

それは、

『 人を信じている 』

という事。

 

「 言ったからあの人は大丈夫 」

「 書いたからあの人は大丈夫 」

などと思ってはいないだろうか。

 

それは、人を信じている事を根本にしている。

その人が間違ったら終わりだ。

 

何かを依頼する場合は、依頼した後に

 『 その人を信じない心 』

が必要である。

 

「 言ったけど大丈夫かな 」

「 書いたけど大丈夫かな 」

これである。

 

またそもそも人を信じないと

「 この言い方で大丈夫かな 」

「 この書き方で大丈夫かな 」

となり、伝え方の見直しも必要となる。

 

『 人を信じない 』

からスタートすると驚くほど指示方法が変わって、リスクの軽減につながるのである。

 

自分はそんな事はない! と思っている方。

思い返して欲しい。

誰かから自分への簡単な指示や御願い事をメモせず頭に入れていないだろうか

手順やルールを書類に落とさず頭に入れていないだろうか。

 

もしそのような事があるならばそれは

 『 自分を信じている 』

という事になる。

 

人を信じない、という『人』は『自分』も含まれる。

自分を信じる人は相手も信じるのでいつまでたってもリスクは減らない。

 

他人を信じないを実践するには、まず『自分を信じない』を徹底しなければならない。

 

人を信じていてはいつまでたってもリスクは少なくならない。

まずは、人を信じない事を徹底する事。

そこから対策は始まるのである。